げーまに。2:あきさかあさひ

日常系っぽいけど日常系じゃないゲーム系青春ラブコメの第2巻。今回はラブに寄ってて超にやにや。
結論から言えば主人公のハーレム状態なのだが、ヒロイン全員が主人公への好意を多かれ少なかれ表明し、かつ主人公がそれを承知しているという、かなり特殊な状況になっているところが面白い。いわば明示的なハーレムである。その象徴となっているのが委員長だ。今巻の彼女は、他の部員の気持ちをも洗いざらいバラした上で、全く何の兆候も伏線も無かったにもかかわらず主人公に告白してみせるという、とんでもない奇襲をやってのけてしまう。フラグ無しでの告白については読者のあいだでも賛否分かれるところだろうが、しかし、このようなルール破壊的な描写こそが、ヒロイン全員から好かれるというありえない展開に不思議なリアリティを与え、この作品を単なるハーレムラブコメとは一線を画す魅力的な物語へと昇華させているのではないだろうか。なにより私はこうした不意打ちの告白というものが大好きなのである。不意打ち告白萌えである。不意打ち告白であるだけで無条件で全面降伏せざるを得ないのである。不意打ち告白万歳!
一方で、この作品はよくできたハーレム物でありながら、メインヒロインである部長とその他のヒロインとの差異化にも見事に成功している。たとえば他のヒロインたちが「好き」以上の考えを持っていない中で、部長だけが半ば無自覚に「(ビジネスパートナーとして)主人公と一緒に生きていくこと」を望んでいるのも、部長と同種同類のゲーマーが主人公だけだからだ。自分と肩を並べてゲームをしてくれるのは彼しかいない――この「唯一無二のパートナー」感こそが、二人の関係を特別なものへと変えていると言えるだろう。
この文章をここまで読んで「何がなんだかわからん」と思ったあなた。同感だ。久々の長文な上にすげー眠くて自分が何を書いているのだかわからん。要するにたぶんこうだ。「委員長萌え」「部長萌え」。これだけでいい。