ボクのセカイをまもるヒト:谷川流
谷川流の新境地といったところ。
まず驚くべきことに、主人公がヒネくれていない。キョンやユキちゃんに代表されるあの歪んだキャラクターはどこへいったというのか。この物語の主人公・巽くんは非常に素直な性格をしている。*1
さらに驚くべきことに、説明が短い。いつもは長々と講釈を垂れてくれる説明キャラが全く出てこない。十分な説明がないまま事態が進んでいく。*2
そして驚くべきことに、比喩が少ない。いつもはクドいほどに長ったらしい比喩表現が、今回はほとんど使われていないのだ。*3
まさに新境地である。
一方で、タイトルから内容までメタすぎるのにも程があったりして、谷川はやっぱり谷川なのである。“右目”には爆笑した。
内容は、『絶望系』を『イージス』風に描いたような印象。逆かもしれない。『イージス』を『絶望系』で味付けしたような。
ともあれ、続きに期待。