2008-12-01から1ヶ月間の記事一覧

俺の妹がこんなに可愛いわけがない2:伏見つかさ

これは良い。元が一発ネタなのでシリーズ化されればつまらなくなるかもと思っていたけど、作者に地力があるのでラブコメとして普通に面白い。インタビューによると、作者がやりたかったのは前半の幼馴染ネタで、編集者が推したのは後半のコミケネタだったら…

タロットの御主人様。6:七飯宏隆

舞台が海外になってもやってることは相変わらず。4巻がけっこう大きな話だったからか、新キャラや伏線をバラ撒きつつも、わりと大人しめの展開。なので特筆するようなことはないんだけど、そうだな、アメジスティアと真冬が別の場所にいたために、個人的癒し…

C3-シーキューブ-V:水瀬葉月

おお、けっこう白めの水瀬だ。拍明兄さんがわりあいまともだったというか、ビブオーリオ家族会の皆さんみたいに「会話が成り立たないくらい狂ってる」わけじゃないのが意外だった。物分りもいいし、普通に良いお兄ちゃんじゃないか。…と思ってしまうのは、こ…

不気味で素朴な囲われたきみとぼくの壊れた世界:西尾維新

西尾維新の楽しいミステリ講座第四弾。今回のテーマはたぶん「見立て殺人」。でも今回のトリックは見立てとはあまり関係のない叙述トリック。挿絵を利用しているところが新しいのかどうか知らないけど*1、これまではちゃんとテーマに沿ったトリックを使って…

繰り世界のエトランジェ 第四幕 青のラメント:赤月黎

鞄の中に入れていたら雨に濡れて背表紙のところがぐちゃっとしてちょっと涙目になってしまった。一緒に入れていた『円環少女』は被害を免れたので良かったけど。不幸中の幸い。 「……闇宮流 窮極葬技『壱鬼討殲』!!」とかって叫んでいる横で、普通に良い話が…

疾走する思春期のパラベラム この世の人々が許しあうまであと千億の夜:深見真

この世の人々が許しあうまであと千億の夜ですってよ、この世の人々が許しあうまであと千億の夜。かっこよすぎるぜこの世の人々が許しあうまであと千億の夜。本編でも会話中にさらりと出てきてたりしてオサレ度が限界突破しているぜこの世の人々が許しあうま…

カンピオーネ!II 魔王来臨:丈月城

クロアチアのサッカー選手に「ニコ・クラニツァール」っていう人がいるんだけど、雑誌とかでは「クラニチャル」「クラニカル」って表記をされることが多くって、常々「クラニチャル」より「クラニツァール」のほうが断然格好いいだろ…と思っていたので、今回…

激辛! 夏風高校カレー部(いもうと付):神楽坂淳

なんとなく『ベン・トー』と雰囲気が似ているが、むこうはグルメ小説で、こちらは料理小説。担当編集者いわく「カレーを食べたくなるというより作りたくなる小説」ということだが、個人的には「とてつもなく美味しいカレーを食べたくなる小説」だった。主人…

薔薇色にチェリースカ5:海原零

これにて完結。まあ打ち切り臭が漂う駆け足気味の展開だったけど、それでも全てに決着をつけてのハッピーエンド。さすがだなぁ。変態王子の強大な能力とその悲惨な最期のギャップが凄まじかった。いや自業自得というか、酷いキャラが酷い死に方をしたという…

バカとテストと召喚獣5:井上堅二

ついにお姉さま登場。ブラコンなのにデレデレではないあたりが新鮮。「アキちゃんのために自分がどうするか」ではなく「自分のためにアキちゃんをどうするか」を考えている感じ。アキちゃんが自分のことをモテないと思っているのは、彼女が洗脳してくれたお…

Gunning for Nosferatus 1 此よりは荒野:水無神知宏

吸血鬼退治の西部劇。上手くてかっちりしてて、いかにも実力派という感じ。頼りない主人公、頼れるヒロイン、トリックスター的に振舞うお姉さん、主人公を慕うロリっ娘、というカルテットで、世にも恐ろしい吸血鬼やアンデッドに立ち向かっていく。とはいえ…

幽式:一肇

作品名と作者名あわせて四文字というのはすっきりしてていいなぁ。 というわけでホラーです。ミステリ風やサスペンス風のラノベはわりと多いけどホラー物は珍しいよね*1。いや怖くなかったけどね。特に「赤い部屋」の真相が暴かれる場面なんてもう怖くなさす…