狼と香辛料 II:支倉凍砂

カラー口絵に明らかな誤字があるのはどうかと思いつつも内容には文句のつけようがない第二巻。前半ののんびりした描写から急転直下、そして大逆転まで、カタルシス満載でお送りしております。終幕まで含めると全部で七幕ある中で、第六幕に美味しいところが詰め込まれているんですね。読んでいる最中はそう思わせないんだけど、読了後に読み返すと、見せ場がかなり凝縮されていることに気付く。同じことを前巻のときも思ったような気がしました。
あたりまえですが一巻と比べてロレンスとホロの関係が進んでいる分、商人たちのあいだにさまざまな情念が渦巻いている中で、二人の関係の愛らしさというか何というかそーゆーのが光ります。個人的には一巻よりも好きだな。
感想を一言で表すなら「ホロ可愛い」です。まあ、一言で表さなくても「ホロ可愛い」ですが。