うれしの荘片恋ものがたり ひとつ、桜の下:岩久勝昭

良かった。過去作はないけれど別に新人というわけじゃないらしく*1、とても落ち着いた作品になってる。主人公がかなり出来た人間だったりして、むしろ落ち着きすぎかもしれない。小市民の小鳩くんとはまるで正反対だ。
それで、もちろん鷹美姉さんはツンデレですよね。昔から主人公のことを弟以上に思っているけれど、関係を壊したくなくて何も言えない。そしてつい暴力に訴えてしまう。ヒロインのことは友だちとしては好きだけど、主人公が彼女に夢中なのを見ると複雑な気分。このまま「姉」でいるか、それとも一歩踏み出すか。悩んだ挙句、酒に逃げてしまう。嗚呼美しき哉忍ぶ恋。…みなまで言わずともよろしい。いや、むしろ何も言うな。妄想だってのは分かってるから。
これから鷹美姉さんが逆転するのは、さすがに無理だよなぁ。というか続編は出るのか。

*1:筆名変更