哀しみキメラ III:来楽零

相変わらず良作。透明な空気を感じる作品。
不穏な変化を感じている主人公たちと、都市伝説に振り回される小学生たちと、二つの視点から描かれる、家族と友情と愛情の物語。こういう作品ってジャンル分け難しいねぇ。「君と喰らいあうライトノベル(テイルズ風)」とか。別にジャンル分けする必要もないけど。
小学生組の二人+αが、とても良いキャラ。一巻だけの出演ではもったいないくらい。勇者になりたい無鉄砲な少年と、そのブレーキ役を担う知的な少年のコンビ。彼らを主人公に別の作品が描けるような。むしろ、別々の二つの作品が交差して、それぞれの登場人物たちが擦れ違ったような。そういう存在感。
次で最終巻ということで、どうまとめるのか楽しみ。仲間もどんどん減っていってるし…。