“文学少女”と繋がれた愚者:野村美月

晦日ですね。この本が、今年、最後に読んだ本ということになります。
もう素晴らしいの一言。ワンシーンのインパクトなら二巻だけど、トータルで見ればこの三巻に軍配が上がる。舞台が学園内にほぼ限定されていて、話の筋がとてもわかりやすい。これまでは作品の構成上、「誰の視点なのかわからない視点」が多くて、各人のストーリーがどう絡んでいるのかわかりにくかったけれど、今回は綺麗にまとまっている。
琴吹さんが可愛すぎる。要所要所で存在感を見せつけながらも、何か見えない力に押さえつけられているかのように、そのたびに表舞台から転がり落ちていく琴吹さんが素敵。
あと竹田さんはすごく怖い。
そして最後に「彼女」が登場。まさかここに持ってくるなんて。どうなるんだろう、これから劇的に進展していくのだろうか。心葉くんのトラウマを存分に抉って欲しい。ああ、わくわくする。