星のダンスを見においで:笹本祐一

確かにおもしろい。艦隊戦は燃えるしおっさんどもはかっこいい。
でもさ、女子高生がものっそい浮いてるんですけど。とぼけた性格をしているせいで「巻き込まれた感」がないし、すんなり海賊に染まっていって、なんだか感情移入しにくい。かわいいんだけどね、トツキ。
あと、最初に世界設定の説明がないので、いまいち雰囲気をつかみづらいところがある。まぁSF(っていうかライトSF?)だし、しょうがないんだけど。ただ、あとがきにあるように、昔の児童向けアニメを意識して書かれたのなら、こういうのもアリかもしれない。ああいうアニメの主人公って、夢を見てるみたいにホイホイと物語の案内人についていっちゃうもんね。ピーターパンとか。いや、ぶっちゃけ、宝島とか見たことないしあらすじすら知らないですけど。
なんかこう、もっとラノベとして書かれていたら超傑作になりそうなもどかしさがするだけに、逆にこれがSFであることが強調されていて。SFなのだから、俺に合わないのもしょうがない。ライトSFとしては良作。