この前書いた『素直クール』の話なんですが

http://d.hatena.ne.jp/mizunotori/20051012/1129113564
すみません。『素直クール』はツンデレの対極として考案された概念らしいですね。「単なる細分化かよ!」などと言ってしまって、恥ずかしい。
たしかに、よく考えてみれば、

恥ずかしがって本心を言わない→『ツンデレ』
恥ずかしがらずに本心を言う→『素直クール

なので、概念的に対極であることは明白なわけです。
しかし、実際には『素直クール』は『ツンデレ』の亜種として認知されている気がします。「それは何故か?」というところを考えてみたい。どうせ暇だし。


ツンデレ』の本質とは何か?と問われれば、俺は『ツン』だと答える。『ツン』から『デレ』への変化にカタルシスを求めるのが『ツンデレ』であるので、「『デレ』は少なければ少ないほどいい」というのが、大半の『ツンデレ』好きの回答であると思う。「ツン:デレ=9:1が黄金比」、さらには「ツンツン最高!」*1という意見もあるくらいなのだから。
一方で、『素直クール』は常に「デレている」状態に置かれている。『素直クール』の本質は『デレ』なのだ。そして、ただデレているだけでは起伏に乏しいために、キャラ自体に『クール』という属性をつけてギャップを生み出そうとした。それが『素直クール』の萌え構造である。
『ツン』と『デレ』という二つの概念によって表現される属性が『(広い意味での)ツンデレ』である、と定義すれば、『ツン』によって表現される『(狭い意味での)ツンデレ』と、『デレ』によって表現される『素直クール』は、概念的には対極でありながら同じグループとして包括される。
図にすれば、

 ____(広ツンデレ)_____
|               |
|(狭ツンデレ)⇔(素直クール)|
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

こういうことだ。
『狭ツンデレ』の対極として生み出された『素直クール』だが、『広ツンデレ』の枠からは逸していない。つまり、やはり『素直クール』は『(広)ツンデレ』の亜種だと言えると思う。


なんて、長々と書いてしまいましたが、こうしてヒートアップしているのも理由がありまして、実は昨日「僕の理知的な彼女」を読んだからなのです。「『素直クール』のバイブル」とまで言われている短編小説ですね。文章は読みづらいですが、キャラがとても魅力的でした。俺のハートにもジャストミートしました。ただし、ぶっちゃけますと、俺がこの小説を気に入った理由はただひとつ、「理知的なヒロイン」、これひとつだけなのです。極論を言えば、『クール』かつ『頭脳明晰』であれば、『素直』でなくてもOKなのですよ。
というわけで、結論。俺が『素直クール』に魅かれるのは、「クールで頭脳明晰」という部分のみであり、ツンとかデレとか関係ない。以上。

*1:俺もツンツンが好きだ