リリカル・ミステリー 春待ちの姫君たち:友桐夏

この陰湿な暗さ*1は個人的には苦手。にしてはラストは爽やかだし。つーかおまえら、いじめとか嫌がらせとかあったのに、それでええんかと。
いや、それでも面白いんですよ。ダークな赤音とキツめの舞はかなり好みですし、お兄さまのヘタレっぷりもいい。キャラ中心の作品としては成功していると思う。赤音の性格が二転三転するのがつくづく残念。ああ、最初のツンツンキャラで通してくれたらよかったのに*2
あと、苗字と名前が分解されてて人物の判別が付きにくいのと、時系列がぶつ切りになってて分かりにくいのと。いろいろ疑ってかかるから、余計にわかりにくくなる。作品の性質上仕方のないことなんで、作者が悪いわけじゃないんだけどね。
まあ、前作が出来過ぎてたということで。その前作よりは少女小説っぽいと思います。

*1:対義語は「乾燥した暗さ」。意味は魂で感じ取ってください。

*2:そうしたら話が成立しませんけどね