空のタマ ―Autumn Sky, Spring Fly―:鈴木大輔

これは素晴らしい。
空が身の上話を語ったあとの、タマの「がんばれっ」っていうのが、なんとも可愛らしいというかなんというか、ラスト読んでから彼女の心情を想像してみると、その「がんばれっ」ってのがすごく重く聞こえてくるし、タマは本当にいい奴だよなぁ。不幸自慢対決なんてのも、単に「どっちが不幸か」というんじゃ決してなくって、……そりゃ「がんばれっ」って言いたくもなるわと。7章にさらりと書かれている一つ一つが、その前の空とタマのやりとりに重みを与えている。
いやぁ、素晴らしい。これからも、こういう路線でいってくんねぇかな。