黄色い花の紅:アサウラ

文章はともかく、とてもいい話を書くし、キャラクターも魅力的なんだけど、うーん、SDの過去の新人たちのようなドーンって感じのインパクトがない。お嬢さんがさんざん精神ダメージを受けるのはすごくいい。百合っぽい雰囲気は好き。最後の決戦も熱い。けど、それよりなにより銃に関する膨大な量のウンチクが、どうもいけない。しかも、これでも銃関連の描写を大幅に削ったらしいのが驚き。下手すればタイトルが『殺し屋はデザートイーグルを使わない』になっていたかもしれないですね。まあ、期待しすぎたといえばそれまでなんだけど。
文章がまだ未熟なうちに、もっと突き抜けてしまえばいいと思います。このままだと、いい文章でいい話を書く普通の作家になってしまいそうで、少し不安です。
それと、あとがきがすごく面白かった。ぶっちゃけ、本文よりも面白いかもしれない。一読の価値あり。