メイド諸君! 1:きづきあきら+サトウナンキ

作者コンビのペンネームが対称的でいいなぁ。ひらがな六文字+カタカナ六文字。
『ヨイコのミライ』でもそうだったけど、登場人物の第一話でのキャラとそれ以降のキャラが、まるきり別人なんだよなぁ。顕著なのがあるみさんで、一話では自己中心的なオタクっぽい感じだったのが、二話以降はオタク臭が薄れて、ただの他人に厳しい現実主義者になってる。ヒロインのチョコもそうで、最初は空気を読めない田舎者だったのが、いつのまにか合コンで同席した男に「不快やわ〜」と悪態を吐くほどになってる。もしかして都会の荒波に揉まれて成長したのか。嫌な成長だなぁ。
登場人物はみんな、現実離れしたキャラと、現実的(あくまでフィクションとしての“現実”だけど)なキャラの二種類に分かれているんだけど、それが綺麗に混ざり合ってるわけじゃなくて、なんというかマーブル模様というか、ちょっと分離している感じ。格闘技に精通したイケメンオタクとストーカー紛いのキモオタが友だちになったりしてるんだぜ。分離している。というより分裂している、といったほうが近いだろうか。
そんな分裂したところを、良いと思うか悪いと思うか、という話。個人的には、あまり良いようには感じなかった。ただ『ヨイコのミライ』において、第一話では単なるオカルトかぶれの腐女子だったキャラが最終回ではあんな風になってしまったり、やけに卑屈な肥満少女がああいう風に変わったりしたことは、素直に良いと思っている。この『メイド諸君!』はまだ始まったばかりなわけで。現時点では不自然にしか思えないところも、最終的にはきっと凄いところに着地してくれると思っている。なので、そのあたりに期待。
…と、たまには真面目に書いてみた。真面目に書いてこの程度かよ。あるみちゃん激萌え。もっと主人公をいたぶってくれ。