月の娘 1:渡辺まさき

ずっと前に買っていた本。以前、本が雨で濡れてしまったと書いたけれど、その一番の被害者がこの作品だった。かわいそうすぎる。
学園異能の一つ前の世代の典型というか、平凡な高校生と異世界からやってきた魔女のボーイ・ミーツ・ガールというか、いかにもラノベらしい作品。あっさりした性格の好感の持てるキャラクターばかりなので、ひっかかるところなくすらすらと読めた。
こちらが敵の魔女かと思って追いかけた人は動物霊を使役する人で、向こうは向こうで魔女のことを「妖を狩る者」だと思っていたというのが(…わかりにくい文章)、一瞬だけメタっぽくて気に入った。魔法ファンタジー小説のヒロインと、和風伝奇小説のヒロインが、そうとは知らずに戦っていたという感じ。
幼馴染くんも、OGの先輩も、なんだか腹に一物ありそうだったけど、結局は出てこなかったな。まだまだ序章という印象だけど、ちゃんと続きは出るんだろうか。