夜空の双子座に紅いバラ:岡崎裕信

『ウェディング・ドレスに紅いバラ』を元に別の作家が続編を書いたとかなんとか。この作家は『滅びのマヤウェル』の人なんだけど、『滅びのマヤウェル』を読んだことがない俺にはこの人の作風がわからない。第一章を読んだかぎりでは文体模写したのかというくらい田中芳樹だった。文体模写したのだろうか。双子が出てきたあたりからラノベっぽさが増し、と同時に田中芳樹くささも薄れた。こちらが元の作風なのだろうか。
とはいえストーリーは原作とそう変わらない。元のよりはハッタリが効いているかな。いくつか吸血鬼の組織が合併して1つの大組織ができて、さらにその組織がCRSの吸収合併をも狙っているという、シリコンバレー六本木ヒルズかという話。敵組織の首領が世界征服を狙っているあたりが田中芳樹風味。「現状維持を望むCRS」VS「一致団結を目指す敵組織」みたいな構図でいいんじゃないかと思うんだけど。またーりいこうぜまたーり。