鷲見ヶ原うぐいすの論証:久住四季

とある殺人事件が人間の仕業であるか悪魔の仕業であるかを論証する、という設定は、聞く限りでは『うみねこのなく頃に』に似ているのではないかと思うけど、うみねこはプレイしてもウォッチしてもいないので詳細には比較しない。ただ、あとがきに書いてあるとおり、この作者は「ありえないような始まり」を好みつつもそれを「綺麗な終わり」に結びつけるので、やっぱり「ぜんぶ悪魔がやったんだよ!」ってなオチにはしないだろうと予想できてしまう。というあたりが、損だな、と思った。
登場人物は何らかの先天的才能、ギフテッドを持っていて(たとえば「相手が嘘をついているかどうか分かる能力」とか)、それがこの作品を単なるミステリでなくしている。といっても『トリックスターズ』や『ミステリクロノ』のように作品にファンタジーを持ち込んでいるわけではないので、その点においてはリアル寄りだと言えるかも。
うぐいす可愛いようぐいす。あれだな、キャラとしては某ニート探偵と同じだ。でもニート探偵よりも素直な性格をしていて可愛げがある。ツンデレよりも素直クールに近いか。
んー、これは一巻完結なんだろうか。続きは読みたいがミステリクロノの方も読みたい…。