ストラトスフィア・エデン:鳥居羊

とても良かった。読み始める前は『イリヤ』や『最終兵器彼女』的なものを想像していたのだが、むしろこれは正統派のロボットアニメだ。アニメじゃないけど。ロボットに乗って戦うのは主人公で、学校に通いながら、軍隊にも所属している。ヒロインは主人公に守られる存在であり、また何らかの特殊性を持った存在でもある。このあたりは『フルメタル・パニック!』なんかに似ているが、しかし主人公のとぼけた性格や、周囲の牧歌的な雰囲気のおかげで、あまりミリタリーっぽくならず、全体的に爽やかな青春といった印象を受ける。謎の設定・用語が満載なところは、一歩間違えばチープに感じられそうだが、落ち着いた文章がそう感じさせない。
ストーリーとしては、いわゆる異種侵略の学園戦機物である。キャラ紹介と用語説明のあと、初めての実戦を終えたところで次巻に続く。今回はラブに重点が置かれていて(というかシリーズとしてラブ重視っぽい)、あまりロボットロボットしていなかったが、ロボットバトルもいずれがっつりと描いて欲しいと思う。主人公の性格的に激しく燃える展開が想像できないがw