座敷童にできるコト 2:七飯宏隆

素晴らしい。素晴らしいよ未麟さん。
話は大きく「座敷童子パート」と「変態学園パート」の二つに分かれていて、一巻に比べると、座敷童子パートは風呂敷拡大路線、変態学園パートは変態度アップ、といった感じ。
座敷パートは、冒頭に微妙な伏線が展開されるわ、主人公・克喜になんかありそうだわで、いささか話を大きくしすぎじゃないかと。シスコン早秀が、未麟オリジナル復活のために未麟を犠牲にするとか、そういう展開がありそう。それとも、記憶と能力が封印されてるだけなのかな。たんに記憶が戻るだけで、未麟は未麟のままでいられるのだろか。座敷童子たちは『空の境界』の橙子さんみたいなことになってるんだろうけど、複製品はオリジナルと同一視されてるんだろうか。
学園パートは、克喜を中心に、三人の超絶電波とそれに従う三つの勢力が対立していて、佐藤ケイ私立!三十三間堂学院』のノリに近付いてきた感じ。というか、すごくおもしろい。座敷童子なんて未麟だけ出しておけばいいから、こっちに力を入れて欲しい。黒薔薇騎士団副団長の林くんとドーナツクラブ代表議長の如月さんの息もつかせぬ激しいバトルとか、二人の「真面目にバカやってます」感が、もう最高。三馬鹿だけがイカれてるような口振りで、他の生徒たちも十分イカれてるわけです。
最後に、今回もイラスト&デザインGJ。なんか微妙に評判が悪かったりするイラストだけど、俺は好きだ。