ドリームノッカー チョコの奇妙な文化祭:御影

エロゲライターとして有名な方らしいですが、ラノベ界隈で「御影」といえばどう考えても御影瑛路です本当にありがとうございました御影。
いや、普通に面白かったです。全体的に百合ぃな雰囲気が漂っていて、個性的なキャラが多く、会話を読むだけでも楽しい。あとがきにあるように「学園が舞台で、女の子がたくさん出てきて、ミステリ要素があって、ファンタジー要素もある話」という説明がぴったりくる。学園祭で、しかも演劇を舞台にして、その日常に異界が忍び寄ってくる…という、酔泳ブログ~作家を目指して へら浮子あたりにも通じる話。
ヒロインのチョコとその親友・夢野の二人の物語なんだけど、途中で有栖川さんの方に重心が移ったりしているところが、ちょっとメリハリがないかなぁという印象。それと矛盾するけど、九十九さんや犬飼さんや渡辺さんといったアクの強いキャラが、軒並み単なる脇役に甘んじているところが、ちょっと寂しかった。
続編はなさそうだけど、キャラクターは同じで犬飼さんあたりを主役に据えた話が読みたいなぁ、と思ったりした。