タザリア王国物語 2 黒狼の騎士:スズキヒサシ

ここまでくれば鉄板ですよ。谷川流作品におけるあの特徴的な文体のようなもので、リネア様がいるというだけで極上のエンターテイメントになる。こういうキャラを生み出せると強いよなぁ。ベースにあるのはしっかりとした戦記物のストーリーで、変に飛び道具を狙っているわけでもない。むしろ堅実に書かれていると思う。それでも、来るべきリネア様vsナターシの対決を夢想したり、貴族たちが「リネア皇女を操るなど造作もない」とか言っちゃってるのに笑ったり、とにかくリネア様が出てくるだけで楽しい。今回は出番が少なかったけど、3巻はリネア様大暴れらしいので、いまから非常に楽しみ。