ゆらゆらと揺れる海の彼方 8:近藤信義

厚いくせに、ところどころバイツァ・ダストじゃねーやキング・クリムゾンが発動してたりする。
今回初登場のゼルツタール公と愉快な仲間たちが本当に愉快だった。ゼルツタール公は能天気で陰湿でシスコンで人形遊びが大好きな変態さん。ヴァレーリア様は賢く厳しく冷酷でレズビアンなお姉さま。ヘレーネは健気で優しくて家事とお姉さまが大好きな光皇陛下。ヴァレーリア様とヘレーネさんの絡みとかマジエロい。どうしちゃったの近藤信義
この三人の会話がとても楽しくて、彼らが主役をした方が面白いんじゃないかと思うくらいなんだけど、早くも死亡フラグが立ってるんだよねぇ。老将軍が謀叛を起こしてゼルツタール公以下を殺害、そこにシグルドさんが颯爽と現れて反乱軍を粉砕!…みたいな展開? シグルドの過去については以前にもざっと言及されていたはずなので、既刊を読めば今後の展開がわかるのかもしれない。…えっと、既刊はどこにあったっけな。
エミリアやエレオノーラがシグルドさんにゾッコンラブなのは、もう相手が相手だからしょうがないです。シグルドならグッとガッツポーズしただけで5人くらい女を落としても不思議はないと思いました。あれかな、シグルドが完璧すぎて、逆に周囲のキャラが生き生きとしていると思う。シュニッツラーさんの中間管理職っぷりとかマジ憐れ。
早く本編に戻ってくれという気持ちもありつつ、こんな中途半端に飛び飛びでやられるよりは、いっそ長々しくやってくれたほうがいいかもしれないとも思う。というか、ヴァレーリア様たちをもっと書いてくれないかなぁ。期待。
どうでもいいけど、あとがきが長い。