神無き世界の英雄伝:鴨志田一

ヤンとラインハルトがフェザーンの独立のために共闘するみたいな話。銀英伝を知らないとイミフなたとえ。ただ、ヤン役のレンさんが野心溢れる人なので、そこが楽しい。
ミノフスキー粒子、じゃなくて重力子が普及しているので、宇宙戦艦に斬艦刀をつけて戦うという設定。でも人型ロボットは登場しない。残念。電子妖精によって艦隊運用は完璧。乗組員いらなくね、と思ったけど言わない。これらの設定は、基本的に『ゆらゆらと揺れる海の彼方』における、「冥海」や「海獣」と同じものだと思った。つまりどうでもいい。さくっとスルーしよう。
見所はどう考えてもネリーさんでしょ。ツンデレ未満の素敵キャラ。この作品はレンとネリーさんが愛を育む物語なのだと認識している。
それと、アレティーノとロザリンドのラブロマンス、みたいなのも良い。ちょうどいい存在感だったなぁ、アレティーノさん。1巻で消えるにはもったいないけど、2巻続けて出てこられると鬱陶しいかも、くらいの存在感。
最強の提督が3人設定されているので、1巻につき1人を撃破して3巻で完結させるのが美しいかな。あるいは4巻でレンとロイと戦わせるとか。「お兄さん、結婚を認めてください!」「兄などと呼ぶな、妹は渡さんぞー!」みたいな。自慢の兄様か、愛する上司か。ネリーさんの心は揺れる。そんなんなったら楽しいなぁ。