海をみあげて:日比生典成

ページを開けば漂い漏れ出すジブリ臭。古くは『耳をすませば』、最近では『時をかける少女*1』みたいな。現実にはありえないほどの真っ青な空がよく似合う。非常に雰囲気のいい作品。ですなぁ。
空にクジラの幻が現れる町を舞台に、ボーイッシュ少女とツンデレ少年がラブラブになっていくまでの話。読んでるこっちが恥ずかしくなるほどの青春恋愛物語。素晴らしい。惜しむらくは恋敵の不在か。修羅場は皆無です。
ふと思ったんだけど、この手の作品って、どうして恋人関係がすっぽり抜けてるんだろうなぁ。『耳をすませば』が典型だけど、友だち以上恋人未満の関係からいきなりプロポーズしたりするじゃん、こいつら。飛躍してるよなぁ。
続編は出ないようです。まあ、綺麗に完結しているし、無理に続けないでもいいと思う。次回作にも期待。

*1:監督がジブリ出身なだけだけど