ベクシル -2077日本鎖国-

全体

突っ込みどころ満載っぷりはハリウッドのアクション映画並。CGは良くも悪くも想定の範囲内。正直『トランスフォーマー』観ればよかったと思う。あっちの方が、少なくともCGに関しては上だろうから。

CG

実写と見紛うばかりの美麗さ。人物の表情はかなりリアルで、アニメっぽくはない。しかしトゥーンレンダリング。めちゃ浮いてる。「技術」の問題ではなく「演出」の問題なのだろうが。あと、影のコントラストがきついので(トゥーンレンダリングなので当たり前だが)、常に強烈なスポットライトが当たっているように感じる。このあたりの不自然さはどうやったら消せるんだろう。とりあえず遠景はともかく近景をリアルにするのは止めた方がいいような。


以下、ネタバレ。

ストーリー

攻殻機動隊』かと思ったら『北斗の拳』だった。
公式サイトの煽り文句はこんな感じ。

ハイテク鎖国から10年。
日本は想像を遥かに超えた変貌を遂げていた。

終戦直後の日本に変貌を遂げているとは確かに想像してなかった。荒れ地を埋め尽くすバラック小屋。たくましく生きる人間たち。謎のハイテク国家と思ったら100年前の文化レベルでした、みたいな。まあ、どうしてそうなったかというのがこの作品の核なわけだけど……その真相というのが荒唐無稽すぎるので、何だかなぁという感じ。
クライマックスでは、単にバギーが爆走するだけだったのも肩透かし。カーチェイスでもないんだよなぁ。本当に爆走してるだけで。激しいアクションを期待してたんだけど…。

キャラ

・大和重鋼の皆さん
世界のロボット産業を牛耳る超巨大企業なのに、何も考えてなさそうなグラサン野郎と、ヘタレのマッドサイエンティストしかいないのはどうしてだ。
・レオンくん
何故か諸悪の根源はこいつのような気がしてくる不思議なキャラ。日本にもアメリカにも恋人がいる罪な男。作中ではずっと寝たきりの役立たず。
マリアさん
活躍と言えば、カミカゼアタックを仕掛けて、キサラギさんと心中したくらい。なんかネガティブだな。すごい重要っぽい人だったのに。
ベクシルさん
ヒロインなのに空気。特に、マリアたちとの交流が全く描かれていないので、「おまえらいつのまにそんなに仲良くなったんだ」としか思えない。活躍の場面も少ない。いちおう最後のいいところは持っていったけれど。

まとめ

・日本オワタ\(^o^)/
・ダイジェストみたいなストーリー
・盛り上がらないクライマックス
・前振りが長すぎたんじゃないの
・というか倍くらいの長さで見たい
・締めのセリフの適当感が素敵