マルティプレックス 彼女とぼくのコミイッタ日々:田村登正

サブタイトルが「コミケ行った」に見える。
謎の薬を飲むことでゲーム世界に入り込める多人数参加型のミリタリーアクションゲームが物語の舞台。そして、このゲームをプレイしている最中はプレーヤーとしての意識がない、という設定。つまり、作中では主人公の勇太郎がゲームをプレイしているように描かれているけど、実際には勇敢なる戦士スティーブ・ランバードの視点から戦争を眺めているだけってことだよな。一人称視点の小説を読んでいるのと変わらない。他の“オンラインゲームが舞台のライトノベル*1”とは少し異なる感じ。
現実世界においては、ボーイ・ミーツ・ガールな物語が進行していく。自殺志願者とか、家庭崩壊とか、借金地獄とか、けっこう暗いネタが多いけれど、ストーリー的にはかなりライト。ちょっとちぐはぐな感じだけど、まあこういうのもありかな。とーせいたんは唐突な鬱展開とかはしないイメージ(あくまでイメージ)。