AKUMAで少女:わかつきひかる

文章は上手いとは言えないし、レイプレイプと連呼するあたりは自重してほしいと思ったけれど、ツボはしっかりと抑えられているので満足。「ヒロインを可愛く書くことだったら自信がある」と豪語するだけあって、登場する女の子たちは誰もがエロく可愛らしい。職人だなぁ。
“入れ替わり”は個人的には好きではないんだけど、上手いこと料理されていたと思う。主人公の姿となったヒロインは男前、ヒロインの姿となった主人公は女らしくなっているという逆転現象が面白い。「自分ってこんなにかっこよかったっけ」などと考えてしまう主人公は素晴らしい変態。女になった姿を鏡に映して自己陶酔する主人公も素晴らしい変態。これぞTS物の醍醐味。
ただ、最後の最後で主人公が男性性に目覚めてしまったのは残念だった。ラブコメとしてならともかく、TS物としては失敗だったと思う。
ジュブナイルポルノの方からもどんどん人が流れてくればいいけどなぁ。向こうからライトノベルにやってきた作家は現状ではどのくらいいるんだろう。「どっちでも書いてます」ってだけなら何人かいたと思うけど…。