C3 -シーキューブ-:水瀬葉月

流行の白背景に銀髪美少女一人という素敵な疑似餌表紙イラストが目を惹く水瀬葉月の新シリーズ。同名のケーキ屋さんってここですか→シーキューブ - C3 - こだわりのティラミス。うおお…マジもろかぶりだ…。
前半はほのぼの萌えラブコメ+バトル。全裸の煎餅泥棒と一つ屋根の下でキャッキャウフフ。学校にいけば冷静沈着な委員長と料理対決。マミーメーカーは俺の妹。「落ち着け…水瀬葉月がこんなもので済ませるわけがねぇ…」。警戒しつつ読み進めると、そのとおり後半に入ってファーストインパクト。
お、俺の妹がぁぁぁぁぁ!!!
なんという理不尽。しかし元凶はあの人なので恨むに恨めない。俺はこのやるせない怒りをどこに向ければいいんだ…? そして着々と進行する委員長の死亡フラグセカンドインパクトに向けて物語は加速していく。いつどんでん返しが起きるのか、どこで誰が死ぬのか、ドキドキしながら読むのが水瀬作品の醍醐味ですな。悪趣味だけど。
まあ最終的には、それなりにハッピーに一区切りついたかな、という感じ。「灰水瀬」と自称されているとおりに、適度な鬱と適度な萌えを兼ね備えたバランスの良い作品になっている。ランキングを見るとけっこう売れてるっぽいので、順調に続きが出るものだと期待しておこう。これが売れたら『魔女式』の続きも出るかなぁ…。