嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん2 善意の指針は悪意:入間人間

まーちゃんはどうしてこんなに影が薄いのだろうか。メインヒロインのはずだし、出番はそこそこあるのに、物語的にはまるで蚊帳の外にいる。そういや、戯言シリーズの玖渚友も、シリーズ途中からどんどん出番が減っていって、一時は闇口さんちの崩子ちゃんに人気も奪われていたけれど。こういうタイプのキャラって動かしにくいのかな。うーむ。彼女は、みーくん以外の人間に何か働きかけたりしない、基本的には自発的な行動を取らない、愛玩動物みたいなものだからかな。
みーくんとしても、心の底からまーちゃんにべったりしているわけじゃなく、わりと義務感が先立っているように見える。「僕はまーちゃんを好きでいなきゃいけないんだ」的な。で、まーちゃんを愛でつつ、余裕があれば他の女の子たちとフラグを立てている、と。まあ、みーまーのプログラム的なやりとりよりも、透と長瀬の人間味溢れる会話のほうが、読んでいて面白くはある。
…なんでまーちゃんの文句ばっか言ってるんだ俺は。
んーと、今回のみーくんは慎重すぎて、まーちゃんのヤンデレっぷりがあまり発揮されていなかったなぁ。もっと大胆に浮気しろよみーくん。あと老人虐待は外道すぎるぞみーくん。一巻のときはもっと優しかったじゃないかみーくん。
妙に小ネタが仕込まれてたなぁ。というか、ライトノベルライトノベル系の小ネタを仕込むのは珍しくないかな。『永遠のフローズンチョコレート』くらいしか思いつかない。いや、ハルヒネタくらいは誰かがやってそうな気もするが。
イラストはかなり好みだ。特にカラー口絵の長瀬のイラストの端っこあたりのスケッチ風になっているところが凝っていて面白い。