ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序

何を書いても既出なんだろうなぁという気がする。とりあえずTV版は観たことがありません。ブームが最も熱狂的だった頃でもそれらに触れませんでした。ただ、もちろん断片的な設定やストーリーは頭に入っています。関連ゲームもいくつかやったし。まあ、そんな状態で観ましたよっと。
まず最萌は明らかにシンジくん。危うく道を踏み外しそうになるほど萌えましたよ。ええと、ラミエルだったっけか。あれのビームを受けて沸騰するコクピットの中で「助けて父さん」とか叫んでるシーンはゾクゾクしませんでしたか俺はしました。何も知らないまま人類の命運を託されて、周囲に脅され煽られ持ち上げられてエヴァに乗り、そしてあそこまで酷い目に遭う。それでも彼はミサトさん綾波に笑顔を向ける。うわ悲惨。そのうち壊れませんか。シンジくんみたいな愛情に飢えた子が、「エヴァに乗るならここにいていい、エヴァに乗らないんだったらいらない」って言われて、乗らないわけにはいかないだろうに。ほんとかわいそうだ。
綾波ですけど、端的に言って萌えませんでした。理由は、俺のシンジくんをひっぱたきやがってとか、長門のほうが可愛いとか、いろいろあるんですが、いちばんは直前に『レジンキャストミルク』を読んだことかな、と思う。もはや綾波は城島鏡にしか見えない、ヒロインという感じがしない。ヒロインというならミサトさんの方がそれっぽかったけど、でもヒロインじゃないんでしょ彼女。ああ、そうしてミサトさん推進派がつくった作品が『ラーゼフォン』なのかな。
ヱヴァはいちおうロボット物だけど、「戦い」の匂いがしないという点で、他の作品と一線を画していると思う。たいていのロボットアニメの主人公は「戦う/戦わない」で葛藤して、そこから信念やら正義やら命の尊さやらが描き出されるわけだけど、ヱヴァの場合はその一段階手前、「乗る/乗らない」で葛藤している。どんなロボットアニメでも、それを考える時はどうしても「ロボットが戦っている」シーンが思い浮かぶんだけど、ヱヴァは違う。そこに他作品との違いがあるんじゃないかと思った。まあ、これからそういうのが描かれるのかもしれないけど。
うーん、あと、蛍光色はダサいと思う。ゼーガペインみたい。