地を駆ける虹:七位連一

中二病ファンタジー、という売り文句(?)に期待して読んでみた。全体的に痛々しく、かつ鬱展開なんだけど、どうも中二病という感じじゃないなぁ。中二病というのはね、誰にも邪魔されず自由で、なんというか斜に構えてなきゃあダメなんだ、独り静かに腐ってて……この主人公は単なるヘタレだよ。いやヘタレというのも趣き深いものだけれど。戦闘シーンになると主人公が画面から消えうせちゃうのは、作品としては問題があるような気もするけど、ある意味ヘタレここに極まれりという感じで素敵。
戦闘自体はポケモン
ストーリーはイヤボーンなどのお約束に則りつつ、キャラクター配置がかなり特殊になっていて面白い。特に恋愛要素がまったく感じられないのは終盤の人員整理のせいだろうか。「どうせシエルとかいうのがメインヒロインなんだろうが、けっ」という予想が見事に裏切られた。続きが出るとしても登場人物は一新されるか。でもきっと師匠は出てくるよね。あと健気で不幸でメインヒロインっぽいのが出ると予想。ともあれ、いろいろ期待できそうではある。