サイレント・ラヴァーズIV 真実を君に:吉村夜

わあ、大団円だ。気持ちのいい終わり方だなぁ。
ラスボスは大昔の中二病患者。自称『神』。さすがに残りページが少なすぎたのか、ちょっとヘタレなイメージが拭えない。まあそれはご愛嬌か。教団の本部で信者たちが乱交してたけど、もはやセックスもできない『神』がどういう気持ちでそれを眺めていたのか、想像するとちょっと切なくなる。
こうしてみるとセツナがどんだけナイスガイかってのが分かるなぁ。ヒバナが堂々と浮気宣言しても気にしないし、拷問のような人体実験を受けてもそれを恨まない、こんだけ修羅場チックな場面で喧嘩ひとつしない。『神』もこのくらい人間が出来ていればもっとまともな人生を送れただろうにな…。
全4巻できっちり終わって破綻もなし。ロボット物ラノベの定番になれそうなくらい、完成度の高い作品だったと思う。次回作にも期待だけど、猫耳萌えじゃなくて猫萌え? 猫の地球儀みたいな感じになるんだろうか。