ある夏のお見合いと、あるいは空を泳ぐアネモイと。:朱門優

初・一迅社文庫ツンデレ+巫女+幼馴染という濃すぎなキャラをメインヒロインとして立てるあざとさというか思い切りのよさがエロゲっぽくてよかったです。なんていうのかな、美味しい部分をぜんぶ攻略キャラに食わせるっていうのか。非攻略キャラはまあ適当に、みたいな。そもそも主人公+ヒロイン+親友+超越者の4人しか登場しないわけですが。主人公の父親も実際に登場するのは少しだけだしな。いちこかわいいよいちこ。
ストーリーは、メインの恋愛に主人公の成長と家庭の問題を絡めつつという感じの「泣きゲー」。アネモイが恋愛に絡むかと、修羅場が期待できるかと思ったんだけど、残念なことにそれはなかった。あくまでいちこルートオンリー。いちこかわいいよいちこ。
エロゲ的な雰囲気がラノベに持ち込まれることは悪いことじゃないと思う。というか俺が勝手にエロゲ的だと感じているだけかも。ただまあ、こういう作品が定期的に出るなら、一迅社文庫には期待できそう。