スカイ・クロラ

無限ループってこわくね?
原作をわかりやすく解釈してつくられてる。というか俺は原作の内容なんてすっかり忘れてて、映画を観ながら思い出していくんだけど、設定とかキャラクターとかストーリーとかじゃなくて、ふとしたセリフとかシーンばかり思いだすんだよね。どれだけ細切れにして読んでたんだろう。で、原作はそういう作品だけれど、この映画はまっとうにエンターテイメントしていると思った。裏はありそうなんだけど、表だけでも十分に楽しめるような。
キャラクターとか、あまり森博嗣っぽい感じじゃなかった。かなりアレンジされてた印象。眼鏡の水素と三ツ矢さんが気に入った。三ツ矢さんの真面目っぽさ、常人っぽさ、嫉妬深さとかが、とても好き。水素は、眼鏡をかけているときのビジュアルもさりながら、あの素人くさくて子供っぽい声が、絶妙にアンバランスで、逆に合ってるような気がした。
映像面は、前日に観た『ポニョ』のまったく真逆を行くような感じで、比べると面白かった。やたらリアルな飛行機・雲・海面と、良い感じに力の抜けたキャラデザ。背景と人物のギャップがすごい。たぶん「3DCGを使って超リアルな空戦を描きたい」→「飛行機の周りに人間を配置しないといけないけどそれは2Dアニメで作るか」みたいな感じで作られたんじゃないかと思った。空戦メインなんだろうな。知らないけど。