under2 異界イニシエイション:瀬那和章

うんでる! うんでる!(←叫びたくなった)
オーソドックスな異能バトル物。主人公の成長を描こうとしているところが好印象。主人公の情けないところと強いところ、どちらもきっちり見せている。ただ、落ち込むのが早ければ立ち直るのも早いので、展開が忙しいように感じられるところが、ちょっと惜しい。邪気眼的ではあるんだけど、「…命拾いしたな、もしもコレが暴走すれば俺にも止められん…」というあたりで留まっていて、「…ッ、ダメだ、暴走する…ッ!」というところまでは行ってない感じ。そつなくまとまっていて、面白いんだけど、ワクワクしない。でも、本当はこの作者は、もっとやれる人だと思うんだ。だってあとがきがかっこよすぎるんだもの…。
唯人とレムの年少コンビが好きだ。たとえばこの年少コンビと、秋雨&ノインの年長コンビのあいだには、「文化祭のときなんかは一緒に頑張るけど普段はあまり付き合いがない同級生」くらいの壁があるけど、唯人とレムはなんか本当に仲良いんだよな。唯人が何か話しかけてレムが「〜だな、ハゲ」って返すのを延々と続けるだけの作品とか出ないかな。読みたい。