葉桜が来た夏2 星祭のロンド:夏海公司

はいネタバレするよー。
「おとうさん!」には痺れまくった。この設定すごくね。「共棲」って一夫二妻制みたいなもんじゃん。共棲者は夫婦のように子どもを生む。生まれた子どもとは親子のような関係になる。でも彼らは夫婦でも親子でもない。それどころか男には人間の妻がいるのだ。なんて熱い。熱すぎる。地獄のような修羅場だな。「共棲」の制度が居留区内にしかないというのもまた絶妙すぎる。これが全世界的に施行されている制度なら、浮気や不倫のような背徳感は薄れるだろう。箱庭のような閉鎖空間。そこでだけ通用する異常なルール。ああもう、どうしてこの作品には、人間のヒロインが出てこないんだろう。この設定で三角関係の話をやれば確実に傑作になるだろうに。本来なら岡町が人間のヒロイン役にぴったりだったはずなんだけどな…つくづく惜しいキャラを失った…。
それはともかく。ツンデレが治ってからの学くんのかっこよさは異常ですね。反対に葉桜は、馬鹿をやりまくった挙句に暴力に訴える脳筋にしか見えない。それがいいんだけどな。今回のゲスト・星祭は、「幼い頃に出会った名前も知らない少女」として登場して、「ファザコンかつブラコン(というほどではないか)な妹キャラ」に納まったという稀有なキャラだな。ここまで王道なフラグを立てていてもサブヒロイン、というのが面白い。
そして恵吾さんはいったい何をやっているのか。威厳はたっぷりなんだけど肝心なときにだんまりだし。いちばん良いところを学に掻っ攫われちまうし。奥さんいたくせに美人のアポストリと共棲してるし。可愛い娘をもうけてるし。現在進行形でロリババァと仲良いし。やべぇ、勝ち組すぎる。