幻想譚グリモアリスII 千の獣が吼ゆるとも:海冬レイジ

リニューアルして異能バトルになったかと思えば、この第二巻でいきなり学園物に転身、と思いきやそれもフェイクで、実のところやりたかったのは『コードギアス』だったのか。同じシスコンだもんな。通じるところがあったのだろう。今回登場の4人組は、思想的には『デスノート』のキラか。いいとこ取っちゃってる感じで良いなぁ。
とにかく誓護くんが強すぎる。かっこよすぎる。あのアコニットさんが完全に「王子様を待つお姫様」状態になってしまっているのも分かるぜ。富士ミス出身作家が書く主人公はかっこいいやつが多いなぁ。藤倉さん家の冬麻きゅんとか、絶対無敵のアレスたんとかさ。ああ富士ミス…。
ミステリからバトルに路線変更したぶんストーリーは薄味だったけど、風呂敷の広げ方を見るぶんには今後に期待が持てる。冥府との対決をどう描くか楽しみだ。個人的には、学園パートをもうちょい書いてほしいところだけどね。