死なない男に恋した少女 2.日常のカケラ:空埜一樹

サシデレ2。なにが素晴らしいって、半分以上が主人公とヒロインのらぶらぶした日常に費やされていることだよ。特に狗斗が残酷なまでの鈍感さを発揮して、恭子さんにとことん冷たい仕打ちを行うあたり。こういうお馬鹿な主人公は大好物です。もっと激しく切なくたっぷりと喧嘩してほしい。
前巻のような血に塗れた展開はほとんどなく、今回の敵(?)ともロクに戦わず仲良しに。平和だなぁ。『電波的な彼女』や『マージナル』のようなサスペンス分を求めている人には肩透かしかもしれないけど、これほど殺伐とした設定で平和なラブコメをやるというのは、おまけのファンディスク的な楽しさがあって、個人的にはとても好きだ。
あと恭子さんエロすぎる。B級スプラッタ映画で発情するってどんな痴女ですか。というか、この作品における「刺す」はすべてセックスの置き換えなわけで、学校でとか路地裏でとか、なんかもう下手な変態より変態だよなぁ、このカップルは。