C3-シーキューブ-V:水瀬葉月

おお、けっこう白めの水瀬だ。拍明兄さんがわりあいまともだったというか、ビブオーリオ家族会の皆さんみたいに「会話が成り立たないくらい狂ってる」わけじゃないのが意外だった。物分りもいいし、普通に良いお兄ちゃんじゃないか。…と思ってしまうのは、この作品が読者の中のなにかを麻痺させるからか。
今回は文化祭を舞台に、春亮くんのハーレムと拍明兄さんとビブオーリオ家族会の残党が三つ巴で戦ったりする話。もちろん主役はいんちょーさんである。やたらツンデレツンデレしていたり、愛情が歪みまくってるキャラが多い昨今、ここまでストレートに「恋をしている」ヒロインはなかなか珍しい。そりゃ拍明兄さんもニヤニヤを抑え切れませんわな。ここまできたら後は告白するだけだなぁ。もうとことん恥ずかしいやつをひとつ頼みますよ。ああいんちょーさんかわいいよいんちょーさん。
アリスさんがマゾになって帰ってきたのはともかく、家族会に関してはハッピーエンドということでいいんだろうか。いいんだよな。次の巻で全員惨殺されたりしないよな。いかにもありそうで怖すぎる。今回は全体的に丸く収まったけど、次あたり物凄い反動がきそうなんだよなぁ。怖いような楽しみなような。