創立!? 三ツ星生徒会1 そのとき恋3がはじまった:佐々原史緒

うはー、第一巻からしてここまで存在感のない主人公がかつて存在しただろうか。主要キャラと交渉するのは水穂さま、みんなからモテるのも水穂さま、たまにかっこいいことを言ったと思えばそれも水穂さまの発言になっちゃったり。なんてかわいそうなんだ恵ちゃん。決してダメな子じゃないのに。むしろ地味なところで事務能力を発揮してたりして、けっこうデキる子なのに。
恵ちゃん→四月さん→鳥越くん→水穂さまという恋愛ラインは面白い。ただ、このままだと恵ちゃんは積極行動には出ないだろうし、四月さんは身を引いちゃいそうだし、鳥越くんは神の見えざる手によって失恋確実だしで、あんまり修羅場るところが想像できない。是非とも水穂さま→恵ちゃんという矢印を追加して立派な四角関係になってほしいものだ。
いちおう設定としては性転換っぽいんだけど、恵ちゃんの意識が外に弾き出されてしまうあたりがつまらない。意識の主導権を恵ちゃんに渡したりはできないのだろうか。ううむ。
まあ、とにかく「向坂水穂」がこの楽しい状況でどう立ち回るかが見ものだな。次からが物語としては本番、という感じ。
あと葛城さんは良い眼鏡さんです。