空ろの箱と零のマリア:御影瑛路

俺たちの御影がついに帰ってきた御影! 作者初のイラスト付き作品ということで作風が変わってしまうんじゃないかと心配したけど御影は御影のままだったよ。SFとしては時間ループ物。27756回の繰り返し。ミステリとしては叙述トリックがメイン。それも普通に読めば引っかかるけど注意していれば気付くというくらいの絶妙な難易度で。上手いなぁ。
それにしても、音無さんはこれ以上ないほどヒロインの要件を満たしててフラグが乱立しているというのに、一輝くんが最後まで茂木さんへの想いを貫き通したのは意外だったな。一輝くんにとってのヒロインは茂木さんで、でもストーリー上は音無さんが主役で、なんかもう1人しか入れない場所に無理やり2人を突っ込んでる状態。彼女が退院してきたら一輝君はどうするんでしょうね。ニヤニヤ。
あと一輝くんのことが好きすぎてストーカー宣言しちゃう美少女こと“O”萌えです。
続編が出るかどうかはわからないけど、この1巻には76年分の物語が詰まっているわけで、もし2巻が出るとしたら100年分くらいループしないと物足りないような気がするw