紅はくれなゐ:鷹羽知

まさか美少女眼鏡っ娘高校生作家が誕生するとはな。てっきり架空の生物だとばかり思っていたぜ。*1
ややファンタジー入った幕末、っぽい感じの異世界の花街、における連続殺人事件やら権力闘争やら戦争やらの話。前半と後半でがらっと雰囲気が変わっているのが面白い。前半、“紅”はあちら側に座ったまま直接的にはストーリーに関わらず、スポットライトは彼女を取り巻く人々に当たっている。しかし後半では、“コウキ”がこちら側に踏み込んでくる、というか元からこちら側にいたことが明かされる。まあ、実はやってることは変わらず殺したり殺されたりなんだけど、主体が違っているために別の物語のように感じられるわけで。
結局、ヒササギや青桐はどういう立場にいたのか、というあたりが微妙に曖昧だけど、それが明かされることはあるのだろうか。このまま一巻で完結してしまっても良いような感じではあるけれど。ただ、ベルガモットのような魅力的なおっさんキャラが、小娘にこき使われてぼやいてるところを想像すると非常に微笑ましいので、そんな後日談を読んでみたいとは思う。

*1:ググるとけっこう出てくるけど