偽りのドラグーンII:三上延

幼馴染の呪縛から解放され、男装美少女へと飛躍する三上延が贈る、学園ファンタジーの第二巻。
前半のクリスの猛攻勢が超やべーと思ってたら後半になって姫さまが意地の大反撃。だがしかし、そんなヒロインたちの魅力を帳消しにしてむしろ下回る、この主人公の馬鹿っぷりが凄まじい。いや頭が悪いというよりは、なんというか、器が小さいんだよな。正直、読んでてイライラするw アダマスくんから邪気を抜いたらジャンになるんじゃなかろうか。まあ初期レベルが低ければ低いほど成長後の勇姿に期待が持てると思って生暖かく見守ろう。
そして最大のライバルであろう敵国の女将軍とその腹心の登場。出てくるかもとは思ってたけど、意外に早かったなぁ。個人的な印象だけど、ジャンより黒の鉄姫のほうが“英雄”っぽいし、腹心との関係とかも想像すると、なんだか黒の鉄姫が主人公だったほうが実は面白いんじゃないかと思ったりするんだけど、どうだろう。ああ、その場合は男装美少女が出ないんだな。それは痛い。