ミスマルカ興国物語V:林トモアキ

世界のあちこちへ飛んで、その地の偉い人と交渉して、帝国の人たちとじゃれあって、少しだけ謎が明かされて…というフォーマットが確立されているから、感想が前巻と似たり寄ったりになっちゃう。難しいな。
今回の舞台は、世界最強の男「ハオウ」と世界最強のハンターギルド「猟友会」を擁するも、いにしえの掟「第九条」により軍隊も兵士も持たない国・オオヤシマ。テーマパーク化された忍者の里で厳しい修行に耐え抜いたり、マスコットキャラクターと友情を育んだり。帝国が総力を挙げて潰しに来たかと思えば、やっぱりいつものようにコメディで終わる。この軽ーい雰囲気がとても良い。
作者は風呂敷の広げすぎを心配しているようだけど、紋章は順調に揃っているし、帝国側のキャラも出揃ってきたし、心配するほどには広がってないんじゃないかと思う。まあ、たとえ宇宙レベルにまで風呂敷が広がったとしても、林トモアキならきっと見事に畳みきってくれるだろうから、読者としては安心して読めるよな(とハードルを上げてみる)。