[映]アムリタ:野崎まど

なんてはてなダイアラーに優しくない作品名だろう([]で括ると自動的にカテゴリになっちゃうのだ)。しかも「崎」が変換できない。右上が「大」じゃなくて「立」の「崎」なんだけど。むうう。
というわけでメディアワークス文庫の創刊ラインナップのひとつであり、メディアワークス文庫賞の受賞作でもある作品。大学生の二見遭一くんが、自主制作映画に役者として参加するうちに、天才と名高い映画監督・最原最早に見込まれるというか魅入られるというか引きずり込まれてしまうという話。III章までは自主制作映画に懸ける青春ストーリー。IV章のあたりはじんわり汗をかくようなサスペンス。V章で止めればたぶんニヤニヤな恋愛物として読める。そして「これホラーだよな」としか言いようがないラストシーン。あらすじだけ追えば荒唐無稽と言っていいくらいのぶっとび具合なんだけど、でも一気に読み切ってしまう、読みきらせてしまうような力があるんだよなぁ。とても面白かった。
というか最早ちゃん天才すぎるよ! 最初のうちは「才気溢れる若手監督」くらいのイメージだったのが、役者としても天才、音楽やらせても天才、となって、最後には超常現象レベルの天才っぷりを見せつける。なんだかテニプリを思い出しちゃったよ。