A=宇宙少女^2×魂の速度:日野一二三

面白かった。簡単に言えば、幽体離脱能力を宇宙開発に転用しようという話。「ほうかごのロケッティア」などのロケット物が、“ロケット作りの難しさ”を軸に青春を描いているのに対し、こちらは煩わしい科学考証やらをすべて「幽体離脱」のひとことで片付けて、純粋に青春を描くことだけに専念している。という感じ。
主人公は事故で水泳をやめた元選手で、泳げなくなった代わりに幽体離脱の能力を獲得する。彼を取り巻くのは、大志を抱く有能なお嬢様、クールなオカルト眼鏡っ娘、自称・地上最強のメイドさん。素晴らしいラインナップだ。特にお嬢様の瞑さんなんて、一冊使ってフラグを立てて、もう完全に主人公にぞっこんなんだけど、でも、最初と最後にちょろっと出てくるだけの謎の少女の方がメインヒロインっぽいんだよなぁ。かわいそすぎるだろ瞑さん…。
さて、続きはあるのだろうか。瞑さんの一発大逆転を見てみたいが。