とらドラ・スピンオフ3! 俺の弁当を見てくれ:竹宮ゆゆこ

とらドラという作品は、みんなで騒いだり悩んだりの青春礼賛ではあるんだけど、「でもこいつらもいつか三十路になるんだぜ」という怨念じみたメッセージがセットになっていて、まさに独身(30)が象徴するような、上り坂はきついけど輝いていた、でも下り坂に入ったあとは、ゆるやかにずっと落ち続けるんだよ、みたいな呪いがね。「不幸のバッドエンド大全」を読んだあとに「ラーメン食いたい透明人間」を読むと、能登と木原って青春的なあれこれを経て付き合うことになるんだろうけどそのあとひどい別れ方をしそうだな…みたいなことを考えてしまうよね☆
いや別に鬱展開ではないんだが。竜児の食堂の話(これはパラレルワールドだが)とか切ないけどほのぼのとした将来像を描いているし、大河と亜美ちゃんがお笑い芸人やってるのも悲惨だけど楽しそうだし。っていうか、亜美ちゃんはもっとラブ的な意味で活躍してほしかったな…。