空色パンデミック2:本田誠

この作品に対する個人的な印象は絶叫系アトラクション。たとえば、ジェットコースターとか、単に決まりきったコースを猛スピードで駆け抜けるだけじゃないですか。あれがなんで楽しいかっていうと「宙に浮いてる恐怖」があるからですよね。落っこちるかもし…

偽りのドラグーンIII:三上延

南の王国でクィディッチプラネッタという球技をする話。本筋からは逸れた骨休め的なエピソードではあるが、そのぶん各キャラの掘り下げが行われており、作品に深みが出てきたように思う。特にジャンの成長が感じられたのが良かった。というか1巻2巻のジャン…

ストラトスフィア・エデン:鳥居羊

とても良かった。読み始める前は『イリヤ』や『最終兵器彼女』的なものを想像していたのだが、むしろこれは正統派のロボットアニメだ。アニメじゃないけど。ロボットに乗って戦うのは主人公で、学校に通いながら、軍隊にも所属している。ヒロインは主人公に…

死なない男に恋した少女 6.死喰いのドウケ:空埜一樹

恭子が殺人鬼である/あったことについて、主人公をちゃんと悩ませ、まがりなりにも一つの結論を出させたことが素晴らしい。「人を殺したからどうした?」なんて突き抜けてしまえない、この真面目さは、この作品に派手さが欠ける原因ではあるが、しかし最大の…

僕は友達が少ない3:平坂読

もう発売日だいぶ過ぎてるしネタバレいいよね? というわけで夜空ルートキター!! 幼い頃の男友達と再会したら実は女だったというのもベタだけど、いや平坂読って基本的にベタベタなんだけど、ベタの使いどころがわかってるよなぁ。正奇を織り交ぜて効果を…

IS4:弓弦イズル

作者周りでいろいろありましたが無事に刊行されたようです。今回はヒロインたち視点の短編集。ハーレムラブコメでこんなに女の子女の子した話は珍しいんじゃなかろうか。むしろ少女漫画とかの世界だ。こういうふうにキャラを掘り下げる話が入っているとヒロ…

学園とセカイと楽園:七月隆文

各国の優秀な学生が集まる学園で戦いが行われ、戦いの結果がそのまま現実の歴史に影響を及ぼすという、いわゆるひとつの代理戦争物。主人公は「最強の魔法使い」の能力を秘めているとして学園にやってきた転入生。作者の来歴的に考えて、電撃的萌エロ異能と…

いつも心に剣を5:十文字青

これにて完結。ページをめくるたびに少しずつ錘を載せられていって気付いたら圧し潰されていたような読後感だ。レーレは魔女の犬として人間たちを殺し続け、ユユは人質としてレーレの帰りを待つ。徐々に狂っていく二人。なりふりかまわず攻勢を企図する魔女…

あとで感想書くかも

天空のリリー:千田誠行 蒼海ガールズ!3:白鳥士郎 火の国、風の国物語9 黒王降臨:師走トオル 電波女と青春男4:入間人間 花×華:岩田洋季 烙印の紋章V そして竜は荒野に降り立つ:杉原智則 GENEZ-3 ジーンズ/GENEZ-2 ジーンズ:深見真 絶対女王にゃー様2…

ワールド エンド ライツ:花房牧生

やっぱり増えすぎなオンラインゲーム物。行方不明となった妹を探すために謎のMMORPGにログイン、呪いのアイテムでチートプレイ、ゲーム世界の管理人である三人の魔女を倒すために冒険を開始する…という話なんだけど、刊行時期的にネタが『ダブルアクセス』と…

[小説感想]ガーデン・ロスト:紅玉いづき

放送室に集う少女四人のそれぞれの話。連作短編集。『絶望同盟』に似ているよね、やっぱり。シンクロニシティ。それでも『絶望同盟』には「もう俺たちはダメなんだ」って開き直ったような明るさがあるけど、こちらはどうしようもない閉塞感の中でもがき苦し…

レイセン File1:巫女とヒキコと闇少女:林トモアキ

『マスラヲ』のファンディスク的な。もう楽しくないわけがないだろうという感じ。 『マスラヲ』は「本当は弱いけど周囲からは強く見られている」という話だったけど、この作品では「本当は強いけど弱くみられている」という構造になっているのが面白いなぁと…

いつも心に剣を3/いつも心に剣を4:十文字青

セルジュたん萌え。次巻でラストか。楽しみだ。

ロウきゅーぶ!4:蒼山サグ

アクセル・ワールド4 蒼空への飛翔:川原礫

能美くんはもっとあくどいことをするかと思ったら意外にあっさりだったでござる。 しかしチーちゃんはひどい。ひどすぎる。あれだけ大暴れしておいて「ごめん」のひとことも無しとは。ツンデレで済む話じゃねーぞ。内心では「ハルもタクも私のために必死にな…

円環少女 11新世界の門:長谷敏司

グラフェーラたん萌え。デートのときに仁が「九位は可愛いな」とか言って「で、で、悪鬼(デーモン)の言うことなんか信じないんだからね!」って真っ赤になりながら仁の手を握りしめるグラフェーラたんを見たい。

りてらりっ 〜深風高校文芸部〜:鯨晴久

『ラノベ部』と同系統。百合分多め。

文芸部発マイソロジー3:早矢塚かつや

完結。作者がめちゃくちゃ楽しそうで、こっちまで楽しくなってしまう。最後の1pまで笑わせてもらった。

白夢3 異界よりの転校生:瀬尾つかさ

疾走れ、撃て!4:神野オキナ

恋の駆け引き具合が楽しい。加藤教官萌え。 休暇明け直前のめちゃくちゃな一日を描いた日常編。理宇とお泊りすることになったヒロイン二人の丁々発止の主導権争いに、虎紅の妹を筆頭に次々と増えていくキャラクターたち。不確定要素がこれでもかと積み重なり…

アスカ -麻雀餓狼伝-:吉村夜

主人公がクズすぎる。だがクズ主人公はけっこう好きなのだった。あと、『ナナヲ・チートイツ』もそうだったけど、別にここまで麻雀のルールを解説しなくてもいいと思うんだよな。「麻雀知らないけど『アカギ』とか『咲』とか雰囲気だけで楽しんでます」って…

GENEZ-1 ジーンズ:深見真

戦争+学園。印象としては「熱量と引き換えに可読性を手に入れたシュピーゲルシリーズ」という感じ。『シュピーゲル』シリーズが「学校に行けなかった少女たちの戦争」で、この作品は「戦争する学校とその生徒たち」。なんだか対称的で面白い。

織田信奈の野望:春日みかげ

このくらいライトな歴史物がもっと増えればいいと思う。主人公もヒロインもツンデレで良い。

絶対女王にゃー様:J・さいろー

謎のエロチャットに君臨するにゃー様の話。あるいは捻くれた優等生の学校生活の話。タイトルから受ける印象はエロコメだが、実際に読んでみるとまったく違うことがわかる。むしろ桜庭一樹や清水マリコのような痛々しい少年少女の物語に近いかもしれない。面…

機動戦士ガンダムUC 1 ユニコーンの日(上)/2 ユニコーンの日(下):福井晴敏

ボーイ・ミーツ・ガールなガンダム。まあ、ガンダムは種からという俺なので、滲み出る宇宙世紀くささ!みたいなのはわからない(というか「わかる」なんて恐ろしくて言えない)んだけど、政治・思想・父から託された兵器・押しつけられた使命、というガンダ…

感想を書く気力がないので、とりあえず書名だけ並べとく。 追記。ちょっと書き足してみた。

羽月莉音の帝国:至道流星

講談社BOXからデビューして本格的な経済ラノベを書いたということで話題になった作者、ってまあ俺は講談社BOXのほうは読んでないんだけど、で、今回の作品は、冒険家の娘で非常に行動力に溢れる少女・羽月莉音が、幼馴染たちと一緒に起業して独立国家を作ろ…

絶望同盟:十文字青

『ぷりるん』『ヴァンパイアノイズム』に続く第九シリーズの第三弾。包帯を巻いた裸の少女が描かれた表紙、タイトルやあらすじに含まれる「絶望」の文字など、前二作よりもさらに直接的に痛々しさを醸し出しており、すわレイプか自殺か更なる鬱なのか、と思…

ご主人さん&メイドさま 父さん母さん、ウチのメイドは頭が高いと怒ります:榎木津無代

電撃小説大賞受賞作品。 ギャグを突き抜けて熱血にまで昇華させてしまうタイプのお馬鹿ギャグ。主人公の名前が五秋陣(ごしゅうじん)、幼馴染の名前が桜条沙天(おじょうさあま)、主人公の特殊能力は「護種神力(ごしゅじんりょく)」で、メイドさまの特殊…

ヴァンダル画廊街の奇跡:美奈川護

電撃小説大賞受賞作品。 「大戦」以前の絵画が規制された世界で、それに反抗するアート・テロリスト「ヴァンダル」の活躍を描く。絵画にまつわる過去を抱えた人々のために、ヴァンダルがその“心の中の一枚の絵”を描いていくという、連作短編的なつくり。絵画…